岩を割った木
主はギデオンに言われた。「わたしはあなたとともにいる。あなたは一人を討つようにミディアン人を討つ。」(士師6:16)
海外の動画共有サイトなどで公開され、多くの人に驚嘆や感動を与えた1枚の写真があります。それは、大きな岩の間を割って育った木の写真です。真っ二つに割れた岩の真ん中に、木が打ち込まれたように立っています。小さな種が岩の隙間に落ちて、長い歳月を経て木に成長し、ついには岩の、ど真ん中まで割ったものと思われます。見た目は小さくても、種の中に込められた生命の驚くべき力には驚かされます。聖書にはこのように小さな種が、大きな岩を割った話がたくさんあります。ゴリアテを倒したのも大きな刀ではなく、ダビデの石投げから飛んで行った小さな石でした。士師時代、ギデオンも使命をいただくとき、自分が一番若くて小さい者であることを告白しましたが、主はこの小さい者を用いて、ミディアンという大きな岩を割ってくださいました。初代教会史を見ても、福音の証人たちは、平凡で弱い存在でした。いや、巨大なローマ帝国から迫害を受ける卑しい存在でした。ほんの小さな種に過ぎませんでした。それでも、その福音の前でローマ帝国の威容は完全に砕かれたのです。私たちの前に大きな岩のような難関があるとしても、私たちが生命力ある信仰で進むならば、岩は割れてしまうでしょう。私たちはキリストの中にある、いのちの力で、すべての問題と困難を砕かなければなりません。